御岳ひぐらし日記

フェリーグライドインストラクターの工藤が、カヤックのこと、ツーリングのこと、御岳渓谷の日々の出来事、奥多摩の観光情報などを綴ります。

カヤック上達のための自然の法則講座②

今回は運動の第2法則を。

これは微分とかが出てきて、数学落ちこぼれの私には何だかさっぱり解りません。

でも、カヤックは計算しながら漕ぐものでもないし感覚的に自然の法則に則った物の動きを理解していれば十分だと思います。

物は外から力を加えると加えた方向に加速する

運動の第2法則を一言で説明すれば、「物は外から力を加えると加えた方向に加速する。」っていうことですね。この「加速する」っていうのが意外と大事なのです。

カヤックはどんなに頑張っても真直ぐ進まない乗り物です右を漕ぐと左に曲がりながら進み、左を漕ぐと右に曲がりながら進みます。

初心者はジグザグしながら漕げば真直ぐ進むよって教わって左右交互に漕ぐのですがなかなか行きたい方向に船先が安定しません。

漕ぐ力だけでなく漕ぐタイミングが大事

左右の漕ぐ力が均等じゃないから真直ぐ進まないんだよってアドバイスしがちですが、実は漕ぐ力も大事ですが漕ぐタイミングも同じぐらい大事なのです。

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カヤックは曲りながら進む乗り物であり、真直ぐ進ませるには右を漕いで作った左に曲がる力をすぐに左ストロークで打ち消して、少し右に曲がる力が出始めたことろですぐに右を漕いで・・・・・・。

反対に回り始めたらすぐ反対に、すぐ反対に、っていうタイミングが重要になるのです。

回転に加速度がつく前に

実はこの早めにタイミングは、パドルで力を加え続けると回転に大きな加速度がつくので、回転の加速度が大きくなる前に反対のパドルで回転を止めるために重要なのです。

このタイミングの取り方を覚えると初心者でも、ものの1時間で静水で全く無駄な力を入れずにスーッと真直ぐ漕げるようになってしまう人もいるので、自然の法則は侮るなかれなのです。

詳しい静水で真直ぐ漕ぐ方法はまた別の機会に。

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