御岳ひぐらし日記

フェリーグライドインストラクターの工藤が、カヤックのこと、ツーリングのこと、御岳渓谷の日々の出来事、奥多摩の観光情報などを綴ります。

ストリームイン④(上流踏み切りのコツ)

上流踏み切りで手前の流れに入る漕ぎ方のコツを説明します。

①踏み切りパドル

バウが流れの影響で下流側へ回転し始めるタイミングで上流側を漕ぎます。

エディーラインの近くの流れに入れる場合はスィープパドルを漕ぎます。

②踏み切り時の角度

流れが遅くエディーラインが荒れていない場合は4時、8時ぐらいの角度でストリームインすることも可能ですが、流れが速い場合は2時、10時ぐらいの角度でストリームインします。

③下流リーン

踏み切りのタイミングでカヤックを下流側に傾けます。

バウが流れに入って回される力に上流側を漕いで回る力が加わるため、下流踏み切り時よりも回転が速くなります。

従って遠心力も強く働くため下流側へのリーンをより明確に行う必要があります。

また、上流側を強く漕ぐと漕いだ側にカヤックが傾きやすいため、上流側を漕ぎながら、漕ぐ側の膝を持ち上げるよう意識して下さい。

④上半身の捻り

踏み切りのパドルを漕ぎながら目線を目標のラインに向け、上半身を素早く下流方向に捻ります。

⑤失敗パターン

初心者が陥りやすい失敗のパターンを説明します。

踏み切りパドルに力が入り過ぎて上流側にカヤックが傾き遠心力によりそのまま上流側に沈することが多いです。

次回は下流踏み切りとラダーを使ったストリームインについて説明します。

ストリームイン 全5回

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