ダウンリバー⑧(シュートの漕ぎ方)
今回はシュートの漕ぎ方について説明します。
①シュートは何故出来る?
川幅の広いところから急激に川幅が狭くなると左右から川の中心に向かう流れが生まれます。
流れが集まる個所に落差があると本流の中心を頂点として上流に向かってV字型のストッパーが出来ます。
流れの頂点には水が左右から集まり大きく盛り上がります。
そして、シュートの下流には通常斜めのウェーブが幾つか出来ます。
②シュートの漕ぎ方
流れの強弱によって通過する場所が異なります。
(1)流れがさほど速くない場合
本流はシュートの頂点に向かって流れていますので、流れの一番速い本流を漕ぎます。
(2)増水して流れがとても速い場合
左右からの流れがシュートの頂点に向かって集まるので大きく盛り上がって爆発します。
シュートの頂点を通過すると乱流に翻弄されて沈は免れません。
(3)シュートの頂点を外したラインを漕ぐ場合
御岳にはハッカケ岩のすぐ上にシュートがあります。
ハッカケ岩はシュートの頂点の数メートル下にあり、水量が少ないと尖った岩にカヤックが当たるためシュートの頂点を通るライン取りは出来ません。
そこでシュートから1.5mぐらい右岸よりのストッパーを通常通過します。
この斜めのストッパーに無造作に突っ込むと、バウがストッパーに捕まり左向きになり、あっという間にカヤックが左方向に進んでしまいます。
シュートの斜めのストッパーを真直ぐ突破するコツ
シュートの斜めのストッパーを6時キープで突破するためのちょっとしたコツを説明します。
①バウがバックウォッシュに掛かるタイミングでしっかりと左フォワードを漕ぎます。
バウが斜めのバックウォッシュのレールに沿って動き始める力と左フォワードでカヤックを右方向に曲げる力を合わせます。
両方の力が丁度釣り合うとカヤックは6時方向に勢いよく伸びます。
タイミングが遅すぎても早すぎても6時方向には伸びません。
②漕ぎながら上体を徐々に前傾します。
バウがバックウォッシュに突っ込んだ後浮力で上がり出すタイミングで前傾を深くして、バウの暴れを防ぎます。
御岳のハッカケ上のシュートはこの練習に最適は場所です。タイミングさえ掴めばシュートに全く翻弄されずに漕げるようになります。
ダウンリバー全10回
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