御岳ひぐらし日記

フェリーグライドインストラクターの工藤が、カヤックのこと、ツーリングのこと、御岳渓谷の日々の出来事、奥多摩の観光情報などを綴ります。

パドルについて(ブレードの角度)

ブレードの角度

今回はブレードの角度についてご説明致します。

以下述べることはリバーカヤックに関しての私の経験に基づく所見です。

別の考え方もあるかと思いますのであくまでもご参考まで。

始めてカヤックを漕ぐ人は、右のブレードと左のブレードの角度が異なることに多少なりとも戸惑いを覚えることでしょう。

右を漕いだ後、左手は緩めたままで、右の手首を上に返した後、左手を握って漕ぐ???なんだか面倒だなあ。

何故角度がついているのって疑問に思う人もいると思います。

私も初心者の頃疑問に思いインストラクターに質問したところ、空気の抵抗が少なくなるとか風にあおられ難いとか説明を受けた記憶があります。

半分納得しながらも半分疑問に思いつつ数年間漕いでいましたが、ある時「ハッ」と思いつきました。

面倒だから角度のついていないパドルで漕いでみよう。

友達から角度の調整が出来るパドルを借りて左右のブレードを全く同じ向きにして漕いでみたところ、パドル立てて漕ごうとしたら全く漕げませんでした。

左のブレードが水を切ってしまったのです。

①パドルの角度と漕ぎとの相関関係

試して見て下さい。角度のないパドルで水をしっかりとらえて漕ぐためには、パドルを全く立てずにシャフトがほぼ水面のそばを動くぐらいにする必要があるのです。

30度ぐらい角度がついているパドルは、少しスィープ気味ぐらいで左パドルを漕ぐと右手首を返さなくても左パドルのブレードはしっかり水を掴むはずです。

45度ぐらい角度がついているパドルでは左スィープパドルを漕ぐ時は右手首を上に返してから左手を握って漕ぐことを意識しないとスィープパドルは少し水を切る角度になってしまいます。

あまりパドルを立てずにフォワードストロークを漕ぐ時は、右手首を返す必要はないはずです。

75度ぐらい角度がついているパドルでは左スィープパドルを漕ぐ時は右手首を大きく上に返してから左手を握って漕ぐことを意識しないとスィープパドルは水を掴めません。

しっかりパドルを立ててフォワードストロークを漕ぐ時は、右手首が一直線に伸びて一番スムーズに上手をパンチ出来ます。

ちなみに30度ぐらい角度のパドルでパドルを立ててしっかり漕ごうとすると、右手を思いっきり逆(手首を手前側)に返して漕がないと左のパドルの面が水を掴めません。

角度の少ないパドルは、速いフォワードストロークを漕ぐには不向きなパドルなのです。

パドルを握る両手の肩、肘、手首等の関節の動きの関係で、こういう面倒なことが起こるのですね。

とても大事なことですが、意外と指摘されないと気が付かないものでしょう。

②パドルの角度を選択するポイント

真直ぐ漕ぐのに適した角度、スィープしたりバランスを取ったりするのに適した角度があり、リバーカヤックでもそれぞれのカヤックにあったパドルを選ぶ必要があるのです。

また、人の身体はそれぞれ関節の可動域も違うし好みの問題もありますので、一概にどの角度が正解かというものはありません。

スラローマーのパドルの角度は概ね50度から80度ぐらいの間で人それぞれです。

フォワード重視の人もいればスィープ重視の人もいるのでしょう。

初心者の方は、与えられたパドルがすべてだとは思わずにいろいろな人のパドルを借りて漕いでみましょう。

そうするとこれだっていう角度と長さのパドルに出会うと思いますよ。

そして、カヤックを買うよりもまずお気に入りのマイパドルを手に入れるべきだと思います。

毎回違うパドルを借りて漕いだらなかなかうまく水を掴んで漕ぐことは出来ません。

私ですら慣れないパドルでは上手く漕げないのですから。パドル編は以上です。

フェリーグライドのカヤック体験・スクール

カヤック体験は、初めての方でも安心湖での初心者向けカヤック体験です。

カヤックを「もっと上手に漕げるようになりたい」方にお勧めの、カヤックスクール
流れのある川を安全に漕げる様になるためのダウンリバーコース
スラローム技術を習得するための初級スラロームコースがあります。

カヤック技術編 』カテゴリの最新記事

番外編 体幹の捻りで漕ぐ(2)

今回はフォワードストロークを漕ぐ時の体幹の捻りについて説明します。体幹に捻りで漕ぐ(1)でも述べたように、フォワードストロークを漕ぐ時は漕...

番外編 体幹の捻りで漕ぐ(1)

「カヤックは手だけで漕ぐのではなく体幹の捻りを使って漕がなくちゃ」ってよく言われますね。体幹のありとあらゆる筋肉を駆使して漕げれば手の筋肉...

ダウンリバー⑩(岩を避ける)

本流の強い流れの真ん中に大きな岩があり、流れが岩に激突していることが多々あります。岩が水面下ギリギリの位置にある場合、気が付かずに漕ぎ進め...

ダウンリバー⑨(流れと流れの合流地点)

本流に支流の川が合流する場所や、岩によって一度分けられた流れが再び合流する場所はとても不安定なエリアが暫く続きます。強い流れ(本流)に対し...

ダウンリバー⑧(シュートの漕ぎ方)

今回はシュートの漕ぎ方について説明します。①シュートは何故出来る?川幅の広いところから急激に川幅が狭くなると左右から川の中心に向かう流れ...

ダウンリバー⑦(ストッパーの突破方法(2))

今回はストッパーを突破する漕ぎ方について説明します。但し、無駄な労力を使わずに安全に川下りするためには、避けるラインがあるのであればストッ...

ダウンリバー⑥(ストッパーの突破方法(1))

今回はストッパー(ホール)について説明します。フェリーグライドでは御嶽渓谷程度の川幅のある川をダウンリバーすることを前提としてカヤック技術...

ダウンリバー⑤(ウェーブの漕ぎ方)

ダウンリバー⑤(ウェーブの漕ぎ方)今回はウェーブ(立ち波)の突破方法について説明します。ウェーブと一概に言ってもその大きさや形状は様々な...