御岳ひぐらし日記

フェリーグライドインストラクターの工藤が、カヤックのこと、ツーリングのこと、御岳渓谷の日々の出来事、奥多摩の観光情報などを綴ります。

カヤック関連用語説明

カヤック技術編で今後使うカヤック関連の用語を説明させて頂きます。

①カヤックについて

カヤックの前

前を「バウ」と呼びます。

カヤックの後ろ

後ろを「スターン」と呼びます。

②川の流れについて

右岸と左岸

下流の向いた状態で、右側を「右岸」左側を「左岸」と呼びます。

流れとエディー

川の水は、標高の高い所から低い所に向かって流れます、途中に障害物があるとその影響を受けて様々複雑な流れや渦巻き等を作ります。

川の流れは単純に「流れ」と呼びます。

「流れ」には必ず上流から下流に向かって一番力強く速く流れる場所があります。

それを「本流」と呼びます。

流れの真ん中もしくは両脇に障害物の岩があると流れが遮られて流れのない部分が生じます。

正確に言うと、流れが強い時は岩の方に反転する渦巻きが出来ます。

この岩の下流部分を「エディー」と呼びます。

エディーライン

強い流れとエディーとの境の水面は、渦巻きが出来たりしてちょっとバランスを崩しやすい場所となります。

この部分を「エディーライン」と呼びます。

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ストッパー(ホール)

岩の上を流れが乗り越えた後に落ちて反転する白波が渦巻くところを「ストッパー(ホール)」と呼びます。

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ウェーブ

水嵩がもう少し増すと、「ストッパー」にはならずに、同じ場所に継続してうねる「ウェーブ」になります。

海の波はうねりが海から岸まで動きますが(水は上下するだけで、波動が伝わる)、川のウェーブは同じ場所に発生して水は重力で上流から下流に流れるのです。

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最後に、川幅の広いゆったりした流れが川幅が狭くなる場所では、流れが三角形の頂点の方向に集まって「シュート」という形状の独特の流れを作ります。

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各々場面での漕ぎ方は別途説明させて頂きます。

③カヤックを漕ぐ方向の呼び名について

幾つかの呼び名がありますが、私が最初に習ったみたけカヌー教室で使っている呼び名を採用したいと思います。

フェリーグライド

対岸に向かってカヤックを横方向に滑らせることを「フェリーグライド」と呼びます。

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ストリームイン

エディーから出て流れに入るまでを「ストリームイン」と呼びます。

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ストリームアウト

流れの中からエディーへ向かって脱出する角度を作ってエディーの中に入るまでの一連の動作を「ストリームアウト」と呼びます。

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ダウンリバー

流れを下流方向へ漕ぐことを「ダウンリバー」と呼びます。

今後、カヤック技術編では上記の呼び名を使って川の流れや漕ぎ方を説明させて頂きます。

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