御岳ひぐらし日記

フェリーグライドインストラクターの工藤が、カヤックのこと、ツーリングのこと、御岳渓谷の日々の出来事、奥多摩の観光情報などを綴ります。

ストリームイン①(基本動作)

エデイーから流れの中に入って6時方向に漕ぎ出すまでの一連の動作を本ブログではストリームインと呼びます。

カヤックのスピードが遅く且つ流れの影響でカヤックが回転して遠心力が掛かるので、初級者には沈しやすい場面でもあります。

基本動作をしっかりと身に付ければスムーズなストリームインが出来るようになります。

本ブログではある程度速い流れにストリームインすることを前提に説明致します。

基本動作は次回以降説明する「下流踏み切りによるストリームイン」「上流踏み切りによるストリームイン」いずれにも当てはまります。

①助走のスピード

エディー内を助走出来る場合はしっかり漕いでスピードをつけます。

エディーラインはバランスを崩しやすいので一気に突破します。

助走スピードがあると流れにバウが入っても急激に回されづらくなります。

②流れに入る角度

ある程度速い流れに入る場合は、バウの向きを2時、10時ぐらいに向けて流れに入ります。

バウを下流方向に向けてストリームインするとバウがあっという間に6時に向けられエディーライン近辺でバランスを崩してしまします。

③下流リーン

カヤックが流れに入るタイミングで下流側にカヤックを傾けます。

下流リーンする理由は以下の通りです。

⑵、⑶はフェリーグライド時の下流リーンと同じ理由です。

⑴カヤックの回転に伴って発生する遠心力に対抗します。

⑵流れをカヤックの側面に逃がしながら当てることによりゆっくり安定して流れに入ることが出来ます。

⑶流れがデッキ(カヤックの上部)に乗っかって上流側に沈するのを防ぎます。

④下流方向への上体の捻り

踏み切りのパドルを漕いだ後、目線を下流方向の行きたいラインに向け、速やかに上半身を下流方向に捻ります。

カヤックの向きは下半身の向きと同じです。

上半身の後から下半身が付いてくるとカヤックは安定しますが、逆の体制になると回転の外側へバランスを崩してしまいます。

上流側の肩を前方に出して捻ることを意識すると自然に上流側の腰が上がって下流側へリーンします。

ストリームイン 全5回

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