ダウンリバー⑤(ウェーブの漕ぎ方)
ダウンリバー⑤(ウェーブの漕ぎ方)
今回はウェーブ(立ち波)の突破方法について説明します。
ウェーブと一概に言ってもその大きさや形状は様々なため、これと言った決まった漕ぎ方はありませんが、小さなウェーブと大きなウェーブに分けて漕ぎ方を説明します。
▼目次
①ウェーブが出来る原因
ウェーブが出来る原因は以前本ブログでも簡単に説明しましたが、主な原因は以下の2つもしくはその2つが合わさったことによります。
(1)川底に落差がある場所の下流
川底に落差があるとその影響で水面にも落ち込みが出来ます。
落ち込んだ水はその後盛り上がって下流にうねりを作ります。
(2)川幅が急に狭まった場所の下流
左右から流れが中央へ集まってきます。流れが集中するため流速も速くなり、一気に水が集まるため盛り上がります。
盛り上がった水は流れの頂点でぶつかり更に盛り上がり、その下流には斜めのウェーブが出来ます。
②ウェーブの特徴
海の波は水がその場で上下しながら海岸方向へ移動して行くのに対して、川のウェーブは波が立つ場所が一定で水の下流に流れます。
流れの速さはウェーブの頂点は重力に反して水が登るためややスピードが遅くなります。
川底の影響が強く現れるとストッパーに近くなり、巻き返しが発生することもあります。
③ウェーブの突破方法
(1)小さなウェーブを突破する時
概ね50センチ程度までの小さなウェーブを突破する時は、バウが上下にバタバタしないようウェーブを切り裂くように漕ぎましょう。
前傾しよう
バウがウェーブに突っ込むと一瞬後に浮力でバウが上がります。バウがウェーブに突っ込むタイミングで更に前傾を意識するとバウが跳ね上がり辛くなります。
ウェーブの頭を漕ごう
ウェーブの頭を漕げばパドルがしっかり水を掴めるので、強いフォワードストロークを漕げます。
ウェーブの手前で漕ぐとウェーブが発射台になってカヤックが上下にバタバタ暴れてしまいます。
(2)大きなウェーブを突破する時
増水時には2m以上の大きなウェーブが出来ることもありますね。そういう時は漕がない方が良いと思いますがエキスパートカヤッカーはカヤックをウェーブに這わせながら乗り越えています。
カヤックをウェーブに対して横向きに
落差と盛り上がりの大きいウェーブを乗り越える時、真正面から越えようとするとバウが真上を向いて沈することもあります。
横向きでウェーブを乗り越えた方がコントロールしやすいことが多いです。
下流側にリーンしすぎるとカヤックのサイドがウェーブに引っ掛かって抵抗が大きくなり乗り越え辛くなります。
少し上流側にリーンすると抵抗がなくなりウェーブを乗り越えやすくなります。
台風で増水した時など普段は出来ない練習が出来るチャンスではありますが、グループで漕ぐ等安全に十分留意して練習しましょう。
ダウンリバー全10回
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